桜と日光散歩
2016/04/18 21:27家のまわりでは花は終わりを迎えましたが、桜前線を追いかけて今度は日光へ。
樹齢400年のしだれ桜を見に、田母沢御用邸に行ってきました。
この前 休みが取れた時に急に思いついてふらっと日光に来たのだけど、また来ちゃった。
東照宮の手前の神橋です。大谷川に真っ赤な色が映えてきれい。
今日はちょうど桜が満開の絶好のタイミングで、御用邸はたくさんの人でにぎわっていました。
日光なのにとても暖かくて上着がいらなかった。
田母沢御用邸は、大正天皇の静養地として明治に建てられた皇室の建造物です。
何年か前に訪れてから今回は2度目なのですが、美しい造りと静かで澄んだ雰囲気とで、とても好きな場所。
立派な車寄せから中に入ります
案内の方が「今日はしだれ桜が一番の見ごろで、良い日にいらっしゃいました」とおっしゃっていました。
前回来たときはたしか冬だったので、桜の存在はそれほど強くなかったのですが、今日は満開の枝から薄桃の花びらがはらはらと落ちてきて、見事な眺めでした。とても古い木なので華やかさとはまた違った存在感のある佇まい。木の幹が根元から大きくねじれて空へ向かっているのも力強かった。
撞球室(ビリヤード)。
撞球室というと、三島由紀夫「春の雪」を思い出す。主人公清顕が父親に殴られるのも撞球室。
松枝家も皇室と関わりあるしな。
今回特別公開されて上がることができた皇后さまのご学問所の2階から見える御用邸の屋根としだれ桜。
継ぎ目がなくて、屋根だけでも見ていて飽きません。
この御用邸は、名だたる名家や紀州徳川家(!)の中屋敷などが移築して造営されているそうです。
とても広いです。女官とか迷子にならなかったのかな。「皇后さま、いづこへ…」みたいな。
天皇陛下の謁見室などではつつましくも洗練されたシャンデリアなどが下がっていましたが、皇后さまのご学問所は女性なのでとても可憐な雰囲気で、見学していてとても楽しかったです。
ランプもほかの部屋々々と違って、赤くてかわいい。金魚みたい。
釘隠しは折り鶴や花菱の形で、襖の引き手には梅と鶯の意匠が。
梅と鶯といえば菅原道真公、道真公といえば学問の神様で、ここはご学問所。ということですか?と案内の方に質問すると、その通りとのことでした。部屋の用途に合ったデザインがお洒落ですね。
ご学問所の1階にある皇后さまの寝室には、蚊帳つりが四方についていました。皇后さまも蚊帳の中で寝たのかしら。蚊に刺されて夜中に起きてかゆい思いをしたりしたのかしら。色々想像するのが楽しい。
中庭を望む
ゆっくりとお庭を眺めているだけで、心が澄んだ心地になれました。
今日は東照宮のほうへは足をのばさなかったけれど、輪王寺の周辺や、二荒山神社のほうをお散歩するのも静かで好きです。
お昼になったので、神橋のところで食事をしました。
古い食堂で洋食。ポークカツレツ、予想してなかったけどこれがすごく美味しかった。ポタージュには刻み湯波が入っていました(日光はゆばで有名)。一緒に行った人はクリームコロッケ。