Au revoir.

2016/04/21 20:54



先日、職場で一番お世話になった人とのお別れがありました。

私が入社した頃からずっと面倒を見てくれた人で、掛け値なしに可愛がってもらいました。私の中でその存在はいつの間にか拠りどころのようになっていました。
別れは心細く、家に帰るとブラームスの交響曲をエンドレスでグルグル聴いたりして、最近は少し落ち込む日々でした。


人は弱いもので、依存することが好きな生き物です。私は数年前にある出来事を経験してから、基本的には人間はひとりきりで生きて行かなければならないと感じて生活を構築してきたつもりでした。しかしどこかで人に寄りかかる甘えがあったのではないかということに気づかされたのです。自分の甘さが露呈して感じる自分自身の中での痛み。
誰も私がこんな事で悩んでいると気づかない。でも、完全な自己の独立した悩みや迷いが、その人自身をつくる。そうも思います。だから逃げずに、もう少し自分の中に潜って本質的な悩みの輪郭を知りたい。

人生に無駄なことはひとつもないと言いますが、それは自分次第ではないかと思います。様々な経験をどのように自分の中へ落とし込むかという賢さが備わっていなければ、無駄はやはり無駄で終わる気もします。

無駄なことはない、ではなく無駄にしない。身を委ねることは間違いとは思いませんが、それでは自分の意思や自発的な力は眠ったままです。

今年の春はなにかをひとつ掴めそう。
いや もう掴んでいるのかもしれません。



話は変わって、15日は父の誕生日でした。
ケーキを買って実家へ帰りました。帰る場所があるという安心感はかけがえのないものです。
父は男性らしく分かりやすい食べ物(?)が好きな人。つまり小さい子の好きそうなものが好き。選んだケーキはチョコレート、バナナのタルティーヌ、シュークリーム。店内にヴィヴァルディが流れる、昔からの素材にこだわった端正なケーキ屋さんにて。


先日人がくれた新聞の広告。福島でひらかれる「フェルメールとレンブラント展」を教えてくれました。でも道程を調べたら東京に行くくらい遠かったので、ちょっと無理そう。
いま西洋美術館でやっているカラヴァッジョは、緑がかった色彩もタッチも正直苦手。フェルメールとレンブラントはどちらも好き。あの空気感、やさしさ‥。東京でやっている時に行けばよかったのに、逃してしまいました。福島がもっと遠いとは‥福島って縦に広いもんね。無念。

でも、5月はすでに決まっているお出かけが2つ、気になる本の発売は3冊、待ちわびた映画の公開、ついでに毎年楽しみにしている新茶の発売など、色々盛りだくさんだから元気出して頑張ろう。基本不真面目な大人です、わたし。


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